猫と縄文
そしてアイヌ

猫と縄文<br>そしてアイヌ

何か動物がほしいと何年もの間、里親サイトを日課のようにパトロールし続けていました。5〜6年くらい経ったある日のこと、

「・・・・!!」

その猫の小さなサムネイルを見て、思わず息を呑んだ。

想像だにしなかったデザインのサビ猫。この猫はわたしがもらって育てないでどうするのか!と、いきなりの勝手な使命感のめばえ。その後、保護してくれた団体との細かく永いやりとりを無事パスし、遠路はるばる(ハート型土偶の聖地?)高崎まで馳せ参じ、一緒に保護されたきょうだい猫も共に譲り受けてきました。

サビ猫は稀の「マレ」、真っ黒な猫はTHE黒で「ザクロ」と、家族会議でなまえを決定。
成長と共にマレの紋様は、はっきりとカタチを際立たせてくるようになってきた。


このマレの特徴的な顔も紋様は、いったい何なのか?どこかで見たことあるような、、。

興味がつきないのでいろいろと調べてみると、東北・青森、岩手あたりの土偶のお腹まわりに多く見られる紋様によく似ている。
おヘソを中心した丹田まわりに陰陽の渦があり、そこから上にみぞおちあたりまで伸びていき、左右にぐるりと螺旋を描くデザイン。

この時代と地域で、何体もの土偶に同じような紋様が施されているというコトは、このデザインは当時の縄文人たちにとって明解に伝わったメッセージなのだろう。

遮光器土偶・風韻堂|東京黎明アートルーム|是川縄文館

渦巻の紋様は、生まれてくる子どもに、母親に、「生きる力」といったフォースを蓄え、身体全体に巡らせているかのような強い「想い」を感じさせる。

この紋様はその後に、アイヌのシクウレンモレウといった図案に継承されていったとも言われている。アイヌでは、◇形をしているのがシクと言って目のことで、星のようなカタチからやさしく見守る意味を持ち、モレウとはゆるやかな渦巻きのことで、ぐるりと巻いた秘めた力といった意味があるそうだ。それと、アイウシと言って、棘のようなカタチで外敵や病気から身を守るもの。それら3つがアイヌ紋様の基本形らしい。

アイヌ刺繍・国立民族学博物館

是川という地名も一説によるとアイヌ言葉で、「沢にかかる橋」という意味らしい。アイヌ語では「コツ」は窪地や沢、「レウカ」は橋、「ワ」は岸となるようで。縄文の文化が、青森あたりのアイヌ人にまで、カタチを変化させ連綿と続いていたという事実は感慨深い。

是川縄文館は、すごくいい。また行きたい。いつでも行きたい。是川付近は、山も多くまだまだたくさんの土偶や土器が埋まっているんだろなぁと、「もっと見たい」「でも土地開発はしないで」という両方の思いが交錯してしまう。

同じような紋様でも、縄文からアイヌになるとよりシャープに緊張感をもったデザインに変化していく。
人間の生きていく環境や大切にしているコトが、表現には出てくるのか?

改めてみると縄文の造形は、なんとおおらかで、かわいらしさがあるのだろう。
ついでながら、アイヌの人たちは人形的な、立体造形を創らなかったのはなぜだろう?

と、マレの紋様から想起されるデザインについてのアレヤコレヤですが、実際のところは自然が創ったデザイン
何が、誰がスゴイのかはよく分からないけども、このフォルム、シンメトリー、これらを創る?現れる?とは、一体どういったコトなのか?分からないコトだらけで、それ故にいろいろと考えさせられます。

ついでながら、柄猫や三毛猫など猫は変化にとんだ柄が多いけど、犬にはすくないのは何故なんでしょう?


撮影中にアシスタントをしてくれているマレをパシャリ。彼女は自分の紋様をどう想っているのだろう、、。なんて何も思ってはいない、いわゆる自分の美しさに気づいていない天然の人みたいな事なんだろうなぁ (㊀ö㊀)